祝 聖トマス・アクィナス司祭教会博士の記念
『礼拝の聖時間』 マテオ神父著『夜の聖時間』デルコル神父・江藤きみえ共同訳(世のひかり社刊)より
3. VERBUM SUPERNUM ♫ ヴェルブム・スペルヌム
1. 天のみことばは、人となられた、おん父の右を離れず、
救いのみわざを行うためにくだって、
ご生涯のおわりを迎えました。
2. ひとりの弟子から敵の手に
死に渡されるその前に、
ご自分を弟子たちに
いのちのかてとして与えました。
3. 二つの形態のもとに
おん体とおん血を与えられました。
霊魂と肉体からなる人間を、
完全にやしなうためです。
4. 主は生まれて、わたしたちの友となり、
食事のときに、かてとしてご自分を与え、
死なれたとき、わたしたちをあがない、
天において王となり、わたしたちに報いを与えます。
以下 ラテン語でうたうとき、カトリック聖歌集 524と525。オ・サルタリス ♬ O salutaris
5. 天の門を開く O salutaris hostia,
救いのいけにえよ、 Quæ cæli pandis ostium,
仇の戦いにせめられるわたしたちに、 Bella premunt hostilia;
力をさずけ、おん助けをお与えください。 Da robur, fer auxilium.
6. 三位一体の主に Uni trinoque Domino
永遠のみ栄えがありますように。 Sit sempiterna gloria:
天のふるさとで、わたしたちに Qui vitam sine termino
終わりない命をお与えください。 アーメン。 Nobis donet in patria. Amen.
VERBUM SUPERNUM
この第3の賛美歌をもって聖トマスは、秘跡としてのご聖体をほめたたえる。教会の祈りの賛課のときに使う。〔第1節〕「ご生涯のおわり」。イエズスがご聖体の秘跡を定められたのは、ご死去の前であった。
〔第2節〕 「ひとりの弟子」、うらぎりのユダ。
〔第3節〕 「二つの形態」。霊魂と肉体から成る人間をやしなうために。
〔第4節〕 典礼聖歌の最も美しい一節の一つ。神のおんひとり子は人間として生まれて、わたしたちの「友」となり、聖体拝領をもって霊魂の「かて」となり、十字架上のいけにえによってわたしたちを「あがない」、天の栄光のうちにわたしたちの「報い」となられる。
〔第5節〕 愛と祈りのりっぱな歌。この一節も聖体賛美式のときによく歌われる。
1. Verbum supernum prodiens,
Nec Patris linquens dexteram,
Ad opus suum exiens,
Venit ad vitæ vesperam.
2. In mortem a discipulo
Suis tradendus æmulis,
Prius in vitæ ferculo
Se tradidit discipulis.
3. Quibus sub bina specie
Carnem dedit et sanguinem;
Ut duplicis substantiæ
Totum cibaret hominem.
4. Se nascens dedit socium,
Convescens in edulium,
Se moriens in pretium,
Se regnans dat in præmium.