十字架の道行の後の祈り

十字架の道行の後(のち)の祈り『公教会祈祷文』カトリック中央協議会編 昭和34年度版より

 唯一の希望にして世の救いと栄えなる十字架を崇め奉る。願わくは熱心なる者はこれによりてますます聖寵を加えられ、罪人もこれによりてその罪を赦されんことを。
 ▲救霊の源にまします三位一体(さんいいったい)の天主、願わくはすべての霊をして、主をほめたたえしめ給え。われらに十字架の勝利を与え給いしによりて、その報いをも得しめ給え。アーメン。

 ああキリストよ、主は尊き十字架をもつて世をあがない給いしにより、
 ▲われら主を礼拝し、主を讃美し奉る。

 悲しみを極めませる聖母、われらのために祈り給え。
 ▲キリストの御約束(おんやくそく)にわれらを適(かな)わしめ給え。

 主よ、われらの主イエズス・キリストは主の一族なるわれらのために悪人の手にわたされ、十字架の苦しみを受くるをいとい給わざりき。
 ▲願わくは、主のこの一族を顧み給え。

 主イエズス・キリスト、活ける天主の御子(おんこ)、主は世をあがなわんがために十字架にくぎ付けにせられ、かつわれらの罪の赦されんために御血を流し給えり。
 ▲願わくは、われらをして死後喜びて、天国に入(い)るを得しめ給え。

 主イエズス・キリスト、主の御苦難(ごくなん)の時に当りて、苦しみの剣(つるぎ)は御母(おんはは)なる童貞聖マリアの尊き御心(みこころ)を貫きたり。
 ▲願わくは、聖母われらのために取り次ぎ、今も臨終の時も、いつも主の御(おん)あわれみを、われらのために求め給わんことをこいねがい奉る。アーメン。

 われらのためにむち打たれ、十字架を担い、これにくぎ付けにせられ給いしわれらの主イエズス・キリスト、われらを祝し給わんことを願い奉る。▲アーメン。