『おとめマリアのロザリオ』前教皇ヨハネ・パウロ2世の使徒的書簡

教皇ヨハネ・パウロ二世使徒的書簡
『おとめマリアのロザリオ』(ROSARIUM VIRGINIS MARIAE)第三章より 5

30  神のみことばを聞く
 黙想を聖書によって基礎づけ、より深める助けとするために、神秘の提示に続けて、関連する聖書の箇所を朗読するとよいでしょう。聖書の箇所は、場合に応じて、長くしたり短くしたりできます。霊感を受けて書かれたみことば以上に、黙想にふさわしいことばはありません。みことばを聞く時、わたしたちは、それが神のみことばであり、今日、「わたしのために」語られたのだということを確信するのです。
 ロザリオの繰り返しの祈りの中に、神のみことばをこのような形で取り入れれば、聞き慣れたことばを単純に繰り返すことからくる退屈を感じることがなくなります。みことばの朗読とは、単に告げられた内容を思い起こすということだけでなく、神に語っていただくことなのです。ロザリオを共同で盛大な儀式の中で唱えるような場合には、みことばに短い解説を加えてもよいでしょう。