勤労者聖ヨゼフの祝日 前晩

 

五月一日 証聖者、童貞聖マリアの浄配、勤労者聖ヨゼフ 一級大祝日

  ピオ十二世教皇は、勤労の日である五月一日を、キリスト教的に聖別し、キリスト信者の勤労者の模範として聖ヨゼフを祝う意向をもって、1955年5月1日、この祝日を定めたのである。
 勤労は、神が人間にお定めになった法則であるが、<集祷文>これはまた、人の精神的物質的向上のために必要なものである。それで、人は機械的労働の奴隷となることはできず、自分の利己的な目的のためだけに、他人の勤労を利用することもできないのである。
<入祭文>には、「主が家を建て給わないならば、人が建てても無駄である」と記してあるが、これがキリスト教的勤労の原則である。
 勤労者のかたわらには、イエズスがある。聖ヨゼフがそうであったように。もしこの原理が守られれば、人間の社会は、正義と愛徳との上に建設されるのである。
 五月一日を、暴力や憎悪やあらそいの機会とせず、人間同志の兄弟愛を固めるのに役立てなければならない。「ナザレトの謙遜な勤労者は、神と教会との前に、勤労者の威厳を身をもって示し、また摂理によって、勤労者とその家族との模範と保護者とになるべく定められたお方である。」(ピオ十二世)

『毎日のミサ典書』ドン・ボスコ社昭和38年度版 フェデリコ・バルバロ神父訳編より
(聖ヨゼフ様イコン:聖クララ修道院で購入)