待降節第三主日

降節第三主日  

ミサ聖祭             
(指定巡礼堂。ヴァチカンの聖ペトロ大聖堂)
叙品式をうける前の試験と断食の行われるこの週間のはじまりに当たって、公教会の初代の教皇である聖ペトロの保護を願うのである。
御降誕の聖なるよろこびをはじめるこの週の主日を、昔は盛大に祝う習慣があった。現在では、オルガンの伴奏を行うことと、助祭と副助祭とが前を折らない幄(あく)衣(ダルマティカと、トゥニチョラ)をつけることと、バラ色の祭服をつけることに、往昔の盛大な行事の名残をとどめている。
キリスト教には、悲嘆の席はない。最もきびしい季節さえ、よろこびをひかえた季節である。今週もその一つである。
しかし、キリスト教的よろこびは、キリストの愛によってもたらされたものであるから、主においてそのよろこびを見出さねばならぬ。
本日聖福音は、われらの内にすでにあるメシアを告げる。そのメシアを見出すためには、世俗的なわずらいにくもらされた目から、そのくもりを取り払わねばならぬ。

主日のミサ典礼書』より ドン・ボスコ社 昭和39年度版