聖トマ使徒の祝日、おめでとうございます。

聖体に対する聖トマの祈(アドロテ) 『公教会祈祷文』

 パンの形色のうちにまことにまします隠れ給う天主、今うやうやしく見前に礼拝し奉る。われは主を認むる力足らざるにより、わが心を全く主に従わせ奉る。
 ▲ここに今、見、触れ、味わうところのみにては、これが主なることを認め難けれども、ただ耳に聞けるところによりて確信するなり。われは天主の御子ののたまいしことを、ことごとく信じ奉る。この真理の言葉にまさることは、世にあることなし。
 十字架上にては天主たるの性のみ隠れしかど、ここにては人たるの性も共に隠るるなり。されどわれ二つの性の共にましますを信じ、かつこれを公言し、カルワリオにて悔い改めし盗賊の願いしことをわれもまた願い奉る。
 ▲われはトマの如く御傷を見ざれども、主のわが天主なることを公言してはばからず。願わくは、われをして主をますますあつく信じ、主に依り頼み、主を愛することを得しめ給え。
 わが主の御死去の記念として人に命を与うる活けるパンよ、わが心を御身によりて生きながらえしめ、何時もその甘美なる味を覚ゆることを得しめ給え。
 ▲御血の一滴くをもつてしても、世のすべての罪を償うを得給う主なるイエズス、願わくは汚れたるわれを、御血をもって清め給え。
 聖体の姿のうちに見奉るイエズス、願わくはわが渇するごとく望むところを与え給え。即ち天国においてあらわに主の御顔を見奉り、御栄えを仰ぎて幸いなるを得しめ給え。 ▲アーメン。

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